2020年6月20日土曜日

仙台市「作並温泉 岩松旅館」

2002年1月,日帰り入浴。お勧めです。

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 仙台の奥座敷といわれる作並温泉のなかでも歴史のある旅館といえます。作並温泉の元湯ともなっており,まさに作並温泉のシンボル的な存在です。外来入浴できる時間は11時から14時までと短いですが,600円という値段設定は嬉しいものです。

 ここの売りは,やはり広瀬川の源流を望みながら入ることが出来るという「天然岩風呂」でしょう。ただし,混浴となっていますので,ちょっと勇気がでない女性は「天然岩風呂」の手前にある女性専用清流風呂「香華の湯」か,夕方に設定されている女性専用の時間に行くのが良いでしょうね。

 で,その「天然岩風呂」ですが,川のすぐ脇にあるということで,下に下にとエレベーターを階段を下りていきます。ちなみに,その途中に女性専用露天風呂はあり,そこを曲がるといよいよ「天然岩風呂」が見えてきます。その右手前が男性用の脱衣所,奥が女性用の脱衣所になります。

 ここの「天然岩風呂」は,すぐ左に「しん湯」,右に少し大きめの「瀧の湯」,先のほうに「鷹の湯」,さらにその先に「何とかの湯(忘れました)」という4つの湯船があります。実は,それぞれ源泉が違い,泉質も少しづつ違うようです。

 最初は右の「瀧の湯」。ここはお湯が注がれているのが見えますが,57度と熱いので,そこには入らないでくださいと注意書きがあるので,触らないでください。その近くは熱いのですが,広い湯船の分,先のほうに行くと少し温いくらいで,ゆったりと入ることができます。すべての泉質でいえるのですが,無色透明なのは共通。あとは若干の厚さの違いと,お湯の肌触りの感じが違うといった感じだけでしょうか。ここの湯船が一番大きく,陽の光も差してくるので,気持ちのよさを味わうことができると思います。

 次に左の「しん湯」。さっきの「瀧の湯」に比べると湯船は半分弱の大きさ。水深もちょっと深めなので,お湯は熱めです。でも,岩の形的に,寄りかかった時の背中への当たり方が,上手い具合になっています。

 先の方にある「鷹の湯」は,ここでは珍しく木で出来ている湯船です。ここの「天然岩風呂」では逆に新鮮かもしれません。お湯はちょっと熱めで,すぐに,のぼせそうです。でも,そんな時は,湯船から上がったところも木でできているので,ちょっと休んでいるのもありです。

 最後に一番奥にある「何とかの湯」。ここは,本当に渓流のすぐ脇にある湯船です。湯船から溢れているお湯が,川に流れているのを見ることができます。こんなお湯が溢れていくところを,しっかり見るほどの量が,逆に湯船に注いでいるのかと思うと,実に贅沢な温泉です。この「何とかの湯」は,他の湯船からは直接見えないので,女性の人がゆったり入りたいのなら良いかも。(といっても,ここにくるまでの間に,視線が集まるのは間違いないでしょうけど)

 大浴場も,窓が大きく取られており,ガラス越しに入ってくる光が気持ち良いです。普通に身体を洗うだけでも,心地良いんじゃないでしょうか。


(こんな階段を下りていきます)


(「天然岩風呂」の全景
 右手に川が流れています)

(「瀧の湯」です)

(「しん湯」です)

(「鷹の湯」です)

(「鷹の湯」の別アングルです。
 手前の木の上で休めます)

(「なんとかの湯」です。
 湯船の先から,お湯が溢れて,渓流へと流れていっています)

(「天然岩風呂」の逆からのアングル。
 右手前が「鷹の湯」です)

【パンフレットより】
[行基菩薩ゆかりの元湯]
 養老5年,今から1300年前の奈良時代の高僧・行基が奥州の地を巡錫していた時,渓流の響きと共に聞こえてきた仏法僧の鳴き声に誘われて,深い森の斜面を降り立ちました。
 そこには美しく碧色に沈む水と勢いよく吹き出す白い湯気・・・。これが行基といで湯の出会いです。
 行基はこれを御仏の御導きと合掌し,その効能と湯浴みの仕方を広く人々に教えました。これが後に「名湯作並温泉」の発見伝説として語り伝えられているのです。

[源頼朝伝説「鷹の湯」]
 今から焼く800年前の文治5年,鎌倉時代,源頼朝が奥州平泉の藤原氏討伐の兵を作並で休ませた時のこと。頼朝は小鳥に矢を放ち,それを追うように深い渓流へと降り立ちました。そこには湯煙を上げこんこんと沸きたつ泉があり,一羽の鷹が湯壷に全身を浸して傷を癒すと,やがて空へ雄雄しく羽ばたいていきました。
 頼朝は自らの身体も湯に静め長い軍旅の疲れが快く薄れさる効能を見いだし,その史実より「鷹泉閣」の名が生まれたのです。


【温泉の情報】
仙台市 作並温泉 鷹泉閣・元湯 岩松旅館
宮城県仙台市青葉区作並温泉

天然岩風呂,女性専用清流風呂「香華の湯」,大浴場「不二の湯」
アルカリ性単純泉
 

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