2020年2月28日金曜日

大崎市「東鳴子温泉 中野温泉」

2004年12月,日帰り入浴。

ーーーーーーーーー
 中野旅館は,有名どころが多い東鳴子温泉のなかで,比較的,地味な存在です。通りから少しだけ奥に入っていったところに宿はあります。

 あまり人の気配も無く,玄関には「断り無く勝手にお風呂に入らないでください」という旨の張り紙がありました。確かに勝手に入っても,気づかれなさそうな雰囲気。「すみませ~ん」と言ってみますが,反応がありません。もう一度「すみませ~ん」と言ってみると,2階のほうでガタゴト音がしているので,さらにもう一回声を掛けてみると,宿の人が降りてきました。

 入浴料を払って(お釣が無いように払うのが重要かもしれません),お風呂へ向かいます。玄関のある棟からお風呂のある棟へは少し下がっていくのですが,その下がり方が階段ではなく,ちょっと急な廊下。下りやすい(上りやすい)ように,滑り止めがありますが,このタイプはあまり見たことがありません(下の写真を見てください)。

 お風呂は,脱衣所が男女に分かれていて,浴室に入ると混浴になっています。入ってすぐのところにある湯船には濁った淡緑色のお湯,窓の手前のところには無色透明のお湯が張られています。ここは,一つのお風呂で二つの泉質を楽しむことができるんです。

 手前の湯船は中野温泉1号泉になっています。表面にはプクプクと泡が浮かんでおり,よく見ると油膜が張っています。高友旅館のラムネ風呂に似ている感じを受けましたが,入ってみるともう少し軽いような気もします。とはいえ,このお湯の色・泡・油膜,なんか濃い目の温泉に入っている感じがひしひしと感じられます。適温になっていたので,ゆっくりと入りたい温泉です。

 もう一つの湯船には中野温泉2号泉です。こちらは,お湯が2本の滝湯となって注がれているのですが,少し熱めなので実際に肩や腰に当てることはできませんでした。2号線に比べると,無色透明で癖があまりないお湯です。でも,2つの泉質のお風呂に交互に入れるのは幸せです。

 窓の外は,恐らく温泉の熱を使っているであろう温室があって,そこに咲いている花を見ながらの入浴になります。また浴室も半分はキチンとした建物になっているのですが,もう半分はプレハブちっくで,意図的に屋根と壁の間に隙間があるなど不思議な雰囲気です(その隙間から,湯気が出ています)。

独特の雰囲気と2つの対照的なお湯。一度は訪れてみたい温泉ですね。

(中野温泉の外観です)


(中野温泉1号泉の湯船
 右上に見える2つのドアが,脱衣所に通じています)

(淡緑色に濁ったお湯
キレイに湯面に反射して,心地よさげです)

(お湯の表面に油が張っていました
 泡もプカプカ浮いています。高友のラムネ風呂より若干薄い感)

(中野温泉2号泉の湯船です
 2本の打たせ湯があります。熱めのお湯を冷ます効果もあり)

(無色透明の2号泉。1号泉とは対照的で面白いです)

(打たせ湯が出ている口のところ
 屋根がプレハブ状なんです)

(窓の向こうには温室がありました
 きっと温泉熱で暖かいのでしょう)


(浴場から玄関に向かう廊下
 階段ではなく,滑り止め用の木です)


【温泉の情報】
東鳴子温泉 旅館 中野温泉
宮城県大崎市鳴子温泉字中野70

混浴大浴場
①ナトリウム-炭酸水素塩泉 54.2度,②単純温泉 59.2度 
 [源泉名/①中野温泉1号泉,②中野温泉2号泉]

2020年2月26日水曜日

大崎市「東鳴子温泉 旅館大沼」6(’15宿泊)


 夕食・朝食ともに2階の「梅」の部屋で。1階にはリニューアルされた食事処があるようですが,従来どおりの畳に座るタイプです。夕食は午後6時以降,朝食は8時以降で,部屋の電話に連絡が来ます。
 
  夕食は豪華な料理ではありませんが,牛肉の陶板焼きや揚げたての天ぷらなどで,美味しくいただきました。朝食は,焼き鮭・藻塩で味付けする納豆・温泉たまごなど。凄く繊細な内容かといわれるとそこまでではないですが,丁寧に作られていると感じた料理でした。 

宿の古くなった設備を騙し騙し利用しているのでしょうが,可能なところは手を加えながら,快適に過ごせるように努力しているようです。大きい温泉ホテルのような快適さはないものの,のんびりと温泉を楽しむのなら十分な宿だと思います。

(夕食の小鉢様々
 時間が経ってしまい,一つ一つが???)

(優しい味付けの煮物)

(刺身の鮮度も,もちろん○)

(焼物)

(香の物など)


(茶碗蒸し)


(天ぷらと春巻き)


(椀物(だったかな?))


(肉,ピーマン,タマネギなどの陶板焼き)


(デザート)


(翌日の朝食
 オーソドックでしたが,美味しくいただきました)

(熱々の状態です)

2020年2月25日火曜日

大崎市「東鳴子温泉 旅館大沼」5(’15宿泊)


 今回は「ふかし湯」を初めて利用しました。しかも3回。「ふかし湯」で10分~20分くらい体を温めてから,他のお風呂へ行って,じんわりと出てきた汗を流す,ということをしました。サウナとは違って優しい温まり方なのですが,しっかりと体全体が温まり,嫌いでは無かったです。

(芳香浴「ふかし風呂」
床の下を流れている温泉で,下からポカポカと暖まります)

(入り口の鍵を閉めれば貸切での利用
少し照明を落として,ゆったり)

 
 その他,この宿のウリでもある「赤梅の湯」を使用している「家族風呂」は,小ぶりな湯船のため宿の中で一番の激熱でした。「陰の湯」「陽の湯」は,湯船も適度な大きさですし,湯あみ棒もあって入りやすかったのです。が,湯治棟の4階にあるため,そこまで行ってみて空いているかどうかを確認する必要があり,お風呂の前まで行って入れないというケースもありました。こればかりは仕方がないです。 
 
 ここも窓枠のところに木を使って月や太陽を表してみたり,(恐らく)脱衣所も手を加えているようでした。新しくはない宿ですが,少しづつ,居心地が良いようにしているんですね。

(夜の「陽の湯」【純重曹泉】
左側も表面が木となっており,前回から多少リニューアル)

(夜の「陰の湯」【純重曹泉】)

(隣の「陰の湯」との間は,見た目が木になっており和みます)

(脱衣所の水周り
こちらも木を使って柔かい感じに)

(日中の「陰の湯」
 月をイメージしています)

(天井から湯気が抜けるようになっていています)

(日中見ても,薄褐色のお湯の色)

(お湯が熱いときは,このかき混ぜ棒を利用)

(日中の「陽の湯」
左の開いている部分は太陽イメージ?)

(こちらのお湯も赤湯の源泉掛け流し
 湯船の大きさといい,貸切でまったりが幸せです)


2020年2月24日月曜日

大崎市「東鳴子温泉 旅館大沼」4(’15宿泊)

2015年9月,宿泊。お勧めです。

ーーーーーーーーー
 久しぶりの宿泊。以前は湯治棟に宿泊しましたが,今回は旅館側の部屋にしました。2階にある細長い造りの部屋で,テラス部分に建し増したような感じでした。近くにあるもののトイレが部屋にないのは残念ですが,これは建物自体の制約なので仕方ありません。

 冷たい水をポットに入れてもらっていたのは嬉しいサービスでしたが,できれば空の冷蔵庫が欲しかった。トイレにしても冷蔵庫にしても,準備されている部屋はあるので,どうしても気になる時は確認した方が良いでしょう。

 
 さて,入らなきゃいけないお風呂が多いので,14時過ぎにはチェックイン。「母里の湯」15時からの入浴となりました。少し年季の入った車で,宿から離れたところにあるお風呂まで運んでもらいます。

 お風呂には東鳴子の薄黄色の共同源泉が注がれています。最初,少し熱めに感じましたが,徐々に慣れていきます。蚊取り線香が焚かれていることもあり,虫は見かけませんでした。貸切の露天風呂に浸かり,暫しお湯を楽しんでいると,あっという間に時間が経っていきます。もう少し入っていたいところですが,30分というのは丁度良いくらいかもしれません。 
 
 宿に戻ってきて,「千人風呂」へ。まだ早い時間だったので,貸切でした。浴室の真ん中に大きな湯船があり,壁には天女の絵が描かれています。湯船のまわりにカランがあるため,シャワーのはじいたお湯が入ってしまう造りになってしまってます。こちらも赤湯の共同源泉で薄黄色のお湯。柔らかく,肌さわりもツルツルしています。湯船の真ん中にある丸い石に腰掛けることができ,ここでゆったりします。


 前回から変更になっていたのは,中庭の露天風呂だったところ。向かいの部屋から見える位置にあったためか,足湯になっていました。お風呂の造りに変更はなく,湯船の縁に椅子が置いてあり,そこに座って足湯を楽しめるようになっていました。個人的には,宿で入ることのできる露天風呂だったので,そのままの方が良かったのですが。


(宿から離れたところにある「母里の湯」
 宿の車の送迎で行きます
 写真の建物は待合スペース)

(「母里の湯」で「もりのゆ」と読ませるようです)

(お湯の注ぎ口には蚊取り線香
 時期的に良かったのか,虫は気になりませんでした)


(混浴大浴場「薬師千人風呂」 床が温泉で暖められています)

(壁面には高橋典子さんが描く天子の絵
 【含食塩・芒硝重曹泉混合泉】)


(そして特徴的な目のマーク)


(恐らく,ここで一旦源泉が注がれています)


(内庭露天風呂「石割の湯」だったとこ
 足湯スペースにしたようです)

(宿専用の足湯になります
 【含食塩・芒硝重曹泉混合泉】)

(以前は簾を掛けていたものの,気になる人はいたようですし)



【温泉の情報】
東鳴子温泉 旅館大沼
宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34

貸切露天風呂「母里の湯」,薬師千人風呂(天女大壁画) 以上は源泉①,
天女風呂(壁画),備長炭風呂「陽の湯」,薬石風呂「陰の湯」,家族風呂 以上は源泉②,
アロマテラピーふかし風呂(芳香浴)

①ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉(含芒硝・食塩重曹泉) 74.6度 PH8.0 
②ナトリウム-炭酸水素塩泉 低張性中性高温泉(純重曹泉) 62度 PH7.0 

[源泉名/①新井第2号線・動力揚湯源泉・新井第5号線・唐竹沢源泉 混合泉, 
②大沼の湯 1号・2号・3号混合泉(赤湯)]

2020年2月22日土曜日

大崎市「東鳴子温泉 旅館大沼」3(’05宿泊)

(脱衣所の看板より)

  千人風呂
           (御入浴の皆様へ)
 
 大沼旅館の名湯は,約百余年にわたり多くの人々の心身を癒してまいりました。泉質は重曹泉でよく暖まり湯冷めしにくく,皮膚を滑らかにします。
 また,神経痛やリュウマチなどの痛みによく効き,術後の回復などにも適しています。どうぞ心ゆくまで純天然温泉の素晴らしさを味わい皆さまのご健康にお役立てください。
 尚,浴槽に黒っぽい沈殿物があることがありますが,一般に湯華と呼ばれる温泉酸化物質なので,お気になさらないでください。  
                               館主拝
  
以下,その他のお風呂や,食事の様子です

(内庭露天風呂「石割の湯」 含芒硝・食塩重曹泉のお湯
 景色は良くありませんが,外の空気は心地良いです)

(「貸切家族風呂」(純重曹泉)
湯船が小さいので赤湯源泉を満喫)

(「アロマテラピーふかし風呂」
 良い香りがしました)

(湯治棟4階にある「陽の湯」「陰の湯」)

(備長炭風呂「陽の湯」
 炭の効果ばかりではないと思いますが,滑らかなお湯
 流石は赤湯ですねぇ)

(浴槽の右奥の籠に,備長炭が入っています)

(薬石風呂「陰の湯」
 「陽の湯」よりも湯船は少し小さめ)

(こちらも滑らかな赤湯源泉)

(壁には「陰の湯」についての説明が書かれています)

(浴槽の壁と底にはこんな感じで,薬石が組み込まれています)

(夕食メニュー (部屋食))