2020年6月30日火曜日

仙台市「秋保温泉 市太郎の湯」

2003年3月,日帰り入浴。

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 ここは,天守閣自然公園の入り口にある日帰り専用入浴施設で,最近出来たばっかりです。秋保温泉には他の温泉街のように気軽に入れる日帰り温泉が無かったので,ここの誕生は嬉しいですね。

 入浴料のほかに,靴用の鍵の保証料として100円取られます。もちろん,帰るときに100円は帰ってきます。食事処が併設されているので,その中を横切って一度外に出てからお風呂へ向かうこととなります。

 出来たばかりということで,脱衣所もキレイですし,貴重品を入れておくためのロッカーもあります。浴室も木で組まれているとともに,窓が大きく取られているので,明るいのが良いです。天井も高くて,湯気もこもっていません。

 かけ湯をした後は,早速露天風呂へ。それほど大きな湯船な訳ではありませんが,3~4人が入るには十分な広さです。お湯は少しぬるめでした。この日の気分的には,熱いお湯に我慢して入りたかったので,ちょっと物足りない感じはしましたが,もともと源泉の温度自体が低いようです(入浴後確認)。塀の向こうにボイラーのような建物があったので,そこで加熱しているんじゃないでしょうか。

 お湯の質感は,肌がピンとする感じ。しっとりと肌になじむような感じではなく,肌が水を弾くような感じです。少し緑がかった透明なお湯は,同じ秋保温泉の緑水亭に似ているような。ただ,以前入ったことのある秋保グランドホテルとは異なります。少し,しょっぱい味がするので,塩分を含んでいるお湯なのでしょうか。だとすると,この肌への感じも判るような気がします。

 露天とはいえ,天井には屋根がかかっているので,雨や雪が降っていても安心です。また,屋根がかかっているとはいえ,必要以上に空を覆っているわけではないので,開放感は保たれています。湯船の中には,腰掛けるのに丁度良いくらいの石が3つ4つ配置されているので,身体が温まったらそこに座って,胸から上を出しながら,ゆったり入浴することも可能です。

 内湯と露天風呂は下で繋がっています。お湯の温度は内湯のほうが少し熱め(露天の方が温め)となっています。内湯のほうはお湯の注ぎ口が見て判るのですが,露天の方は湯船の中から注がれているので見ただけでは判りません。あまりお湯の絶対量は多くないのかもしれませんが,きちんと掛け流しをしているようです。

 春から秋ぐらいにかけては,入浴後,天守閣自然公園の中を散歩するのも良いかもしれません。別途,入場料300円は取られてしまいますが,,,


(市太郎の湯の建物です。この影に女湯の入り口があります)


(窓が大きく取られているので,浴室は明るく気持ち良いです)


(まだ浴室は新しく,キレイです)


(露天風呂です。左手前からお湯が溢れています)


(露天風呂からの景色です。塀の向こうは公園の中)


【温泉の情報】
仙台市 秋保温泉 天守閣自然公園 市太郎の湯
宮城県仙台市太白区秋保町湯元字源兵衛原10

男女内湯・露天風呂
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(35.8度)
       [天守閣4号泉]


2020年6月28日日曜日

仙台市「秋保温泉 秋保グランドホテル」

2001年2月,日帰り入浴。

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 日帰り入浴は要予約となっていたので,出発前に電話で確認。「あ,15時までならOKですよ」との返事を受け,颯爽と出発。ところがいざフロントについて日帰り入浴を申込むとやっていないとの回答。あれ。電話で確認したんですけど,と話してみると奥から責任者風の人が出てきて入れてくれることに。ちょっと迷惑な客でしたかね。

本館の方のお風呂は回収中とのことで「紅葉城」のお風呂のほうに行きました。当然,貸切状態。露天風呂は2~3人くらいが入れるくらいの大きさで,外には格子が張ってあり,ちょっと雰囲気的なものには欠ける部分も。とはいえ,今日は貸切。こんなに大きいお風呂を独り占めならなんの文句もありません。

 お湯の温度は熱くない程度で良いくらい。弱アルカリ泉で無色ですから,温泉らしさを求めると,ちょっと物足りない。まぁ,秋保自体,こぎれいな仙台の奥座敷を目指しているエリアですし,源泉ガッチリじゃなくても良いのかもしれませんね。

 ちなみにロビーや廊下なんかは,やっぱりきちんとした温泉場のホテル。決して新しい訳では無かったですが,豪華でした。

[’04.10追加]
  宮城県の調査で,以前は2つの湯船しか温泉が使われていなかったことが判明しました。でも,今は水風呂以外は温泉使用に改修したみたいです。 


(紅葉城の内湯。ご覧のとおり貸切です)

(お堀をイメージしている浴槽)

(大きくはないけど露天風呂。外の景色は望めません)


【温泉の情報】
仙台市 秋保温泉 秋保グランドホテル紅葉城
宮城県仙台市太白区秋保町

サウナ付の伊達の湯と三春の湯,岩風呂の愛姫の湯と梵天の湯。それぞれ露天がついている
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉等アルカリ性高温泉(66.5度)
 

2020年6月26日金曜日

仙台市「作並温泉 作並ホテル」

2003年12月,日帰り入浴。

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 岩松旅館と一の坊の間に挟まれて,ちょっと印象の薄い作並ホテル。宿に行くのにも,一度一の坊の前を通って行くようになります。12月ということで途中から雪がちらついていましたが,宿に着く頃には本格的に降り始めました。やはり仙台とはいえ,だいぶ山あいにある温泉エリアです。事前に入浴の可否については電話で確認していたので安心して宿に入っていきましたが,ロビーには電気がついていませんでした。

 お風呂はロビーから1階下ったところにある男性内湯「岩風呂」と女性内湯「姫湯」,それに併設されている女性露天風呂「福の湯」に,家族風呂が1つ,外にある男性露天風呂「かじかの湯」と計5つあります。

 外にある男性露天風呂「かじかの湯」は玄関を一度出た後,川の方へ行き,ちょうど男風呂の下のあたりにあります。この日は,雪がしんしんと降っていましたので,簡易脱衣所の籠も濡れている状態でした。結構,冬の時期は厳しいのかもしれません。屋根も無かったし,お湯も少し温めでした。

 建物の中に戻り,家族風呂を覗いてみました。この日は,他にお客さんがいなかったので,貸切状態。したい放題です(笑)。浴室・浴槽とも小さかったですし,景色も良い訳ではありませんが,小さい子供がいたりすると,貸切のお風呂があるのは嬉しいのかもしれません。

 女性内湯「姫湯」は,広めの浴室です。浴槽の枠は木でできており,底は小石がついているようなタイルが張られています。一面が大きな窓ガラスになっているので明るい光は入ってきますが,隣は一の坊の建物があるので,眺望が良い訳ではありません。

 続きになっている露天風呂「福の湯」は屋根もかかっているので,ゆったりと入ることができます。今日のような雪の降る天気でも,雪を見ながらの入浴が可能です。内湯よりもお湯が熱めに設定されているようなので,冷たい空気の中でも温かい温泉に浸かるという至福のときをおくれます。

 男性内湯「岩風呂」は,岩を手でくり抜いたという苦労作。決して底がきれいに彫られているわけではないのですが,この手彫り感が良い感じを醸し出しています。2面がガラス窓になっているので,こちらも開放感があります。ただ,女性内湯と同様に1面は一の坊,もう1面の渓谷側には,その先に岩松旅館の建物があります。

 お湯は無色透明で無味無臭という,あまり特徴の無い作並のお湯。でも,嬉しいのはきちんと掛け流しになっているということ。源泉の温度が高いので,水道水で加水し冷ましていると書いていましたが,この12月という時期のせいか,実際に加水されている量は微量でした。

 また,ただ加水のみによって冷ましているのではなく,一度,お湯たまり的なところに源泉を流し,そこから湯船に流すようにしているなど,ある程度の気配りが感じられるのは嬉しいです。

 そんなに特徴が感じられないお湯という風に書きましたが,湯上りはさっぱりしているものの,とても体は温まりました。肌もしっとりとしたような気がします。何よりも,源泉掛け流しの,これだけの大きさのお風呂を一人で独占できたというのは,とっても幸せなことでした。 


(女性用内湯「姫湯」です。
 湯船の木の枠が優しい感じです)

(女性用の露天風呂です。
 眺望が良い訳ではありませんが,気持ちのよい風が入ってきます)

(男性内湯「岩風呂」です。
 細長く,不思議な形をしています)

(2方向に窓があるので明るいです。
 写真左の岩場からお湯が出ています)

(岩風呂の壁と底です(笑)。
 無色透明な感じが判るでしょうか。本当に手で掘った感じです)

(家族用内風呂です。
 湯気でキレイには取れませんでした)

(男性用露天風呂「かじかの湯」です。
 ここが脱衣所になっています。
 奥の湯気が見えるあたりに湯船があります)

(この日は雪も舞っていたせいか,お湯は温めでした)



【温泉の情報】
仙台市 作並温泉 神の湯 作並ホテル
宮城県仙台市青葉区作並字長原3-2

男性内湯「岩風呂」,男性露天風呂「かじかの湯」,女性内湯「姫湯」・露天風呂「福の湯」,家族風呂
単純温泉 低張性弱アルカリ性高温泉
 

2020年6月24日水曜日

仙台市「作並温泉 湯の原ホテル」3('08宿泊/食事)


 お献立(宿泊時夕食)
 
 鳳鳴四十八滝 冬のかおり ~  四季の旬菜盛合せ
 三陸の幸      ~  お造里盛合せ
 美女づくりスープ  ~  地鶏の薬膳スープ清燉鶏(ちんどうじい)
 みちのくの旬魚   ~  目抜朴葉焼
 癒しの大根     ~  大根と牛タンの柔らか煮
 宮城と言えば    ~  松島牡蠣のイタリアーノ パイ包み
 宮城の地鶏     ~  地鶏のつくね鍋
 香ばしい穀物の恵み ~  十七穀米の揚げ出し
 香物
 ごはん       ~  栗原産有機栽培ひとめぼれ
 フルーツ      ~  季節のフルーツ
 ずんだ餅
        湯の原ホテル 料理長 犬塚勝


(品目と献立)


(新鮮だったお造り)


(薬膳スープも美味)


(目抜朴葉焼
 以後,写真撮り忘れ(笑))


(朝食。魚のバター焼きは定番みたい)

(お風呂にはお湯の使い方が,キチンと記載されています)

(古い家具が飾られています)

(ちょっとしたところにも,雰囲気づくり)


(ロビーから西館への通路)


(西館4階の大浴場には
こんな休憩スペースもあります

2020年6月23日火曜日

仙台市「作並温泉 湯の原ホテル」2('08宿泊/お風呂)

2008年3月,宿泊。

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 一度,日帰り入浴をしたことはあったのですが,宿泊は初めて。今回の目的は宿泊者専用の貸切露天風呂です。

 宿は本館と西館に別れ,西館の方が新しく,設備にも整っています。泊まった部屋は,8畳+広縁,バス・トイレ(ウォシュレット付)です。空の冷蔵庫があり,館内の自動販売機で購入し,入れておくことができます。

 お風呂は,露天風呂付展望風呂,総大理石風呂,それに宿泊者専用の貸切露天風呂となります。

展望風呂と総大理石風呂は,循環ろ過・加温ありのお湯使いというのは同じです。ただ,総大理石風呂は湯口からは源泉が投入されていると思われるのに対して,展望風呂は最初から源泉と循環のお湯が混ぜた状態で投入されています。より源泉の感じを味わえるのは総大理石風呂の方だと思います。浴槽の風情も総大理石風呂の方が良い感じだと思います。 

 湯船のお湯の状態は,どちらのお風呂とも無色透明で特徴が感じられないものでしたが,総大理石風呂の湯口から出ている源泉は,まさに作並らしいトロリとしたお湯です。なお,入る時間によって,お湯の温度は異なりました(1日目夕方は少し温めでしたが,翌日朝は適温)。

 さて,今回の目的は貸切露天風呂です。予約していた時間前にフロントから鍵を受け,お風呂へ向かいます。場所は,総大理石風呂の奥になります。

 脱衣所スペースも屋根がかかっているものの,周りを壁で囲んでいるわけではないため,今の時期はちょっと寒く,バタバタと服を脱ぎます。湯船は1m50cmくらいの正方形の形をしていて,2人くらいが入るのがやっとくらいの大きさ。カランなどもないのですが,ただただお湯に浸かるだけで十分だと思います。

 これが良いんです。他のお風呂は循環・ろ過ありということですが,この貸切露天風呂だけは掛け流し。小さい湯船に,きっちりお湯が注がれています。湯船に浸かった時のザバザバーとお湯が溢れる音を聞きながら,ゆったり。1回45分で1000円ですが,十分価値があると思います。
   
 西館の方だと部屋食も可能なプランもあるようですが,私は食事処の「ダイニングルーム 霞亭」でいただくプラン。畳の上にイス・テーブルがあるタイプで,半分,個室のような感じになっているので,周りを気にする必要もなく嬉しいです。

 基本的には一品一品,持ってきてくれます。平日ということもあって,仲居さんからはよく声をかけてもらいました。

 創作料理らしく,確かに一手間かけてあり,ちょっと違うなぁ,と感じる料理です。味付けも基本的には薄味で,美味しくいただきました。登米産だというご飯も良かったですし,宿泊料金から考えても,満足の良く内容でした。

(貸切露天風呂。実にシンプルな造り
 意外と深さのある湯船です)

(この湯船での掛け流しは贅沢)

(景色が良い訳ではありませんが,個人的には大満足でした)

(女性用の総大理石風呂)

(湯口は男性用とは異なります
 こちらの方がお湯の出が良かったみたいです)

(男性用の総大理石風呂)

(男性用の湯口
 翌朝は,もっとお湯の出に勢いがありました)

(洗い場です)

 

2020年6月22日月曜日

仙台市「作並温泉 湯の原ホテル」1('04日帰り)

2004年1月,日帰り入浴。

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 お昼すぎに日帰り入浴に訪れました。すぐに宿の人が出てきて対応してくれました。平日は入浴料は700円なのですが,4階の展望風呂と露天風呂は使用できないようです。

 私は日曜日に行きましたので入浴料は1000円ですが,全てのお風呂を使用することができました。まずは,今日だからこそ入ることのできる4階のお風呂へ向かいました。

 展望風呂は広く取られており,道路側に面しています。道路の向こうにある山々が見えるのが気持ちが良いです。細長い湯船で,10人くらいはゆったりと入れそうです。ただし,湯船のヘリよりも水面はだいぶ低くなっており,掛け流しという訳にはいきませんでした。循環だと思われ,若干の塩素臭がしましたが強くは感じなかったので,必要以上は入れていないのでは。

 大浴場から出ると,露天風呂があります。石組みの露天風呂でこちらも,湯船のヘリよりも水面は低く,外にお湯は流れていないのですが,湯船の中にはお湯を吸っているはずの口がありません。結構,いい勢いでお湯が注がれているのに,そのお湯はどこに? 残念ながら見つけることはできませんでした。ちなみに,ここは展望露天風呂とはいうものの,展望風呂ほど見晴らしはききません。

 さて,やはり総大理石風呂にも行かねばと,ここは早々に切り上げ,1階にある総大理石風呂へ。続々と展望風呂にお客さんは来るのですが,総大理石風呂の方は逆に貸切状態。貸切風呂ではないところの貸切が大好きな私はニンマリ。

 浴室は湯気で煙っていましたが,ちょうど太陽の陽が射し込んで,ちょっと印象的な感じもします。こちらはしっかりと掛け流し状態。一つ循環に使うような吸湯口はありましたが(実際の吸い込み力をあまり感じなかったので),いわゆる循環ではないと思います。

 こちらのお湯は作並らしさを感じることができます。無色透明なのは展望風呂と同じですが,肌さわりがしっとりと滑らかでした。ギリシャ風女神から出ているお湯の辺りが私には適温でした。

 この宿,すごく洒落ているとは言えないかもしれませんが,照明の使い方や廊下を飾るちょっとした小物など,ゆったりとした雰囲気つくりをがんばっているように感じました。


(展望風呂。窓が大きいので浴室はとても明るいです)


(展望露天風呂
 外気は冷たかったものの,充分な温かさはありました)

(同じく展望露天風呂
 写真のように囲いがあるので,眺望は望めません)

(総大理石風呂の脱衣所。照明にも気を配っています
 田植えに使っていた農具を活用したもの)

(総大理石風呂
 右の銅像からお湯が注がれ,左側のヘリからお湯が流れ出てます)

(別アングルです)

(湯気が濛々としている分,このような神秘的な絵になります)

(湯船の中です。無色透明,湯の花はありません)


【温泉の情報】
仙台市 作並温泉 湯の原ホテル
宮城県仙台市青葉区作並字長原3-2

展望風呂・展望露天風呂・総大理石風呂 男女各1,貸切露天風呂
単純温泉 低張性弱アルカリ性高温泉
         [源泉名/佐蔵の湯]


2020年6月20日土曜日

仙台市「作並温泉 岩松旅館」

2002年1月,日帰り入浴。お勧めです。

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 仙台の奥座敷といわれる作並温泉のなかでも歴史のある旅館といえます。作並温泉の元湯ともなっており,まさに作並温泉のシンボル的な存在です。外来入浴できる時間は11時から14時までと短いですが,600円という値段設定は嬉しいものです。

 ここの売りは,やはり広瀬川の源流を望みながら入ることが出来るという「天然岩風呂」でしょう。ただし,混浴となっていますので,ちょっと勇気がでない女性は「天然岩風呂」の手前にある女性専用清流風呂「香華の湯」か,夕方に設定されている女性専用の時間に行くのが良いでしょうね。

 で,その「天然岩風呂」ですが,川のすぐ脇にあるということで,下に下にとエレベーターを階段を下りていきます。ちなみに,その途中に女性専用露天風呂はあり,そこを曲がるといよいよ「天然岩風呂」が見えてきます。その右手前が男性用の脱衣所,奥が女性用の脱衣所になります。

 ここの「天然岩風呂」は,すぐ左に「しん湯」,右に少し大きめの「瀧の湯」,先のほうに「鷹の湯」,さらにその先に「何とかの湯(忘れました)」という4つの湯船があります。実は,それぞれ源泉が違い,泉質も少しづつ違うようです。

 最初は右の「瀧の湯」。ここはお湯が注がれているのが見えますが,57度と熱いので,そこには入らないでくださいと注意書きがあるので,触らないでください。その近くは熱いのですが,広い湯船の分,先のほうに行くと少し温いくらいで,ゆったりと入ることができます。すべての泉質でいえるのですが,無色透明なのは共通。あとは若干の厚さの違いと,お湯の肌触りの感じが違うといった感じだけでしょうか。ここの湯船が一番大きく,陽の光も差してくるので,気持ちのよさを味わうことができると思います。

 次に左の「しん湯」。さっきの「瀧の湯」に比べると湯船は半分弱の大きさ。水深もちょっと深めなので,お湯は熱めです。でも,岩の形的に,寄りかかった時の背中への当たり方が,上手い具合になっています。

 先の方にある「鷹の湯」は,ここでは珍しく木で出来ている湯船です。ここの「天然岩風呂」では逆に新鮮かもしれません。お湯はちょっと熱めで,すぐに,のぼせそうです。でも,そんな時は,湯船から上がったところも木でできているので,ちょっと休んでいるのもありです。

 最後に一番奥にある「何とかの湯」。ここは,本当に渓流のすぐ脇にある湯船です。湯船から溢れているお湯が,川に流れているのを見ることができます。こんなお湯が溢れていくところを,しっかり見るほどの量が,逆に湯船に注いでいるのかと思うと,実に贅沢な温泉です。この「何とかの湯」は,他の湯船からは直接見えないので,女性の人がゆったり入りたいのなら良いかも。(といっても,ここにくるまでの間に,視線が集まるのは間違いないでしょうけど)

 大浴場も,窓が大きく取られており,ガラス越しに入ってくる光が気持ち良いです。普通に身体を洗うだけでも,心地良いんじゃないでしょうか。


(こんな階段を下りていきます)


(「天然岩風呂」の全景
 右手に川が流れています)

(「瀧の湯」です)

(「しん湯」です)

(「鷹の湯」です)

(「鷹の湯」の別アングルです。
 手前の木の上で休めます)

(「なんとかの湯」です。
 湯船の先から,お湯が溢れて,渓流へと流れていっています)

(「天然岩風呂」の逆からのアングル。
 右手前が「鷹の湯」です)

【パンフレットより】
[行基菩薩ゆかりの元湯]
 養老5年,今から1300年前の奈良時代の高僧・行基が奥州の地を巡錫していた時,渓流の響きと共に聞こえてきた仏法僧の鳴き声に誘われて,深い森の斜面を降り立ちました。
 そこには美しく碧色に沈む水と勢いよく吹き出す白い湯気・・・。これが行基といで湯の出会いです。
 行基はこれを御仏の御導きと合掌し,その効能と湯浴みの仕方を広く人々に教えました。これが後に「名湯作並温泉」の発見伝説として語り伝えられているのです。

[源頼朝伝説「鷹の湯」]
 今から焼く800年前の文治5年,鎌倉時代,源頼朝が奥州平泉の藤原氏討伐の兵を作並で休ませた時のこと。頼朝は小鳥に矢を放ち,それを追うように深い渓流へと降り立ちました。そこには湯煙を上げこんこんと沸きたつ泉があり,一羽の鷹が湯壷に全身を浸して傷を癒すと,やがて空へ雄雄しく羽ばたいていきました。
 頼朝は自らの身体も湯に静め長い軍旅の疲れが快く薄れさる効能を見いだし,その史実より「鷹泉閣」の名が生まれたのです。


【温泉の情報】
仙台市 作並温泉 鷹泉閣・元湯 岩松旅館
宮城県仙台市青葉区作並温泉

天然岩風呂,女性専用清流風呂「香華の湯」,大浴場「不二の湯」
アルカリ性単純泉