2020年1月11日土曜日

大崎市「鳴子温泉 西多賀旅館」

2003年11月,日帰り入浴。お勧めです。

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 鳴子温泉に名湯あり。ここ西多賀旅館と東多賀の湯は,名だたる温泉好きの人が押す名湯です。この日は,鳴子峡の紅葉を見た後,お昼時に訪れてみました。

 まさに観光シーズンなので混んでいるのかと心配もしていましたが,訪れた時間帯が良かったのか,他にお客さんはいませんでした。数台しか停めれなさそうな駐車場に車を停め,降りてみると既に硫黄の匂い。これは期待してしまいます。

 入り口から真直ぐ伸びる廊下の中ほど右に女性用内湯,お湯の右に男性用内湯があります。どちらも質素な脱衣所と内湯があるのみ。少しだけ男湯の方が幅があって,大き目な湯船です。

 脱衣所に入った時点で,再度硫黄の香りがぷぅーん,と。浴室は中央に湯船があり,その中央からお湯が注がれているだけのシンプルな造り。お湯は薄緑がかった濁ったお湯。あまり,こういった色のお湯は見たことがありません。湯船やその周りは,お湯の成分で白くなっています。

 湯船につかってみると,細かい湯の華が舞います。最初は少し熱めかなとも思いましたが,実に適温。ゆったり入ることのできる温度です。湯船は3~4人入れば一杯になる大きさですが,だからこそ新鮮なお湯が保たれるのかもしれません。

 お湯は硫黄臭かと思っていましたが,すくって匂いをかいでみると,油臭が感じられます。これまた不思議な感じです。また,少しぬるっとする感じもしますが,肌にはキュッキュと引き締めるような感触がします。個人的なイメージとしては,硫黄泉は酸性だというイメージですが,ここはそんなに強い酸性でもないようです。それが,この不思議な感じなのかもしれません。

 お湯の注ぎ口の下の底を探ってみると,小石のようなものがあるようです。どうやら温泉の成分の固まったものみたいです。いやいや,本当に驚きのお湯です。じんわりと体が温まるような感じがしましたが,湯上りは実にさっぱりした感じ。温まっていないわけではないのですが,湯あたりのしない不思議な泉質です。
 
 国道沿いの宿なので,お風呂に入っている外は車が走っており,静かに入浴できる感じではありません。また,内湯だけですし,窓から外の景色を楽しめるわけでもありませんが,こんな温泉の楽しみ方もあるんですね。

 隣の東多賀の湯といい,ホテル瀧嶋といい,こんな狭いエリアで,いろんな泉質があるなんて,毎度毎度ですが,鳴子温泉の懐の深さを感じてしまいました。


(玄関を入るとこんな感じ。 廊下を進んで右手側にお風呂です)


(女性用の内湯。
 黄緑色に白濁したお湯です。細かい湯の華が舞います)


(男性用の内湯。
 女性用よりも幅があります。その分,奥行きがないのかな?)


(湯船の周りが白いのは温泉の成分。隅の方が最初の色だったんです)


(効能について記載してありました。まさに湯あたりしないお湯だと思います)



【温泉の情報】
鳴子温泉 西多賀旅館
宮城県大崎市鳴子温泉新屋敷

男女内湯
含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩 硫黄塩泉(硫化水素型) 低張性中性高温泉
   [源泉名/西多賀の湯 1号]

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